「それゆえに聖人は、欲望を持たないことを望みとし、手に入れ難い品物を貴ぶことがなく、学ばれざることを学び、大衆の失ったものを取り戻す。」
ここでは、聖人はMasterのことを意味しています。
この経文の説明をする前に「欲望」という言葉を揃えて、定義しておく必要があります。
私がよく使う「望む現実」と「欲望」を、ここでは識別しましょう。
「望む現実」については、いずれは現実化できるという信念を持ち続ける目標です。
ここには“不可能・できない”という要素は入りません。
それとは逆に、「欲望」は実現できないと思い込んでいる目標と定義してみます。
一般的に知られている「欲望」という概念をいったん忘れてください。
持つに値する唯一の「欲望」は、何の「欲望」も持たないということです。