「抽象度」は、苫米地英人氏が多用している概念です。
人間は、さまざまな概念を使ってものを感じ、考えています。
この概念の世界が情報空間です。
抽象度を上げるとは、情報空間における「視点の高さ」を意味します。
抽象度を高めると、より広い情報空間を俯瞰することができます。
「視点の高さ」を上げ、情報空間を俯瞰することで複数の事象の「関係性」や「構造的類似性」に気づけるようになります。
抽象度の基本的な概念
たとえば“人”の抽象度を上げていくと、次のようになります。
人 → 哺乳類 → 動物 → 生物 となります。
今度は抽象度を下げてみます。
人 → アジア人 → 日本人 → あなたの名前 となります。
あなた自身は、世界に一人しかいません。
“あなた”から一段階抽象度を高くすると、“日本人”になり、一億人以上は存在します。
さらに抽象度を高くすると、“アジア人”になり、四十億人以上も存在します。
“人”をもう一段階抽象度を高くすると、“哺乳類”になり、何百億という生物の数になります。
抽象度を下げるごとに対象が絞られてゆき、具体的になってゆきます。
抽象度を上げるごとに対象が拡がってゆき、抽象的になってゆきます。
抽象的な概念を使って具体的なことを行う
さまざまな具体的なこと・具体例を求める人たちがいます。
しかし、つねに必要とされていることは「抽象的な概念」を理解していることです。
「抽象的な概念」を使って具体的なことを利用可能にしていきます。
「抽象的な概念」を理解していないと、応用することができません。