真実とはある人にとって、そのことが真実と見えることでしかありません。
真実とは、何かについての意見や態度や信念であり、それらが創造的な思考の中で、その人の絶対的な現実となったものです。
一人ひとりが、独自の体験や理解・誤解に基づいて、それぞれの真実を創り上げています。
ある人が何かを真実と信じたとしても、他の人はそう信じないかも知れません。
この二人がお互いに理解しあうことができないのは、それぞれが相手の人間になったことがなく、同じ体験の蓄積がないからです。
二人のうちどちらも、お互いの真実を語っているという点では正しいのです。
それぞれが、自分の体験と理解に応じて“見えるようになった真実”を表現しているからです。
ただ、ある人間が「自分の真実だけが唯一正しいものである」ということを他の人に押し付けようとすれば、“お互いの真実”同士の戦いになります。
人間の数だけ、独自の真実があります。